'02-'12 '12.5.8 陸前高田ジャズタイムジョニーにて(配信アルバム) / やなぎ

  • 1. 旅という生活 生活という旅
    2. ウイスキーリバー
    3. 遠い空を想うとき
    4. その日暮らしのBLUES
    5. 流れ者
    6. 銀河鉄道の夜
    7. きゃさりん
    8. つめ
    9. この町はあまり行くとこがない
    10. ガンバロウ
    11. あの日のうた
  • 全11曲 (Railway Records AMYMC-105 2022年6月配信開始)
    (2012年9月発売の同名CDがそのまま、配信用となっています)

    2011年、東日本大震災で流されてしまった陸前高田ジャズタイム・ジョニーは、やなぎがソロとして歌いだすきっかけとなった店だった。震災から1年後の2012年、仮設店舗で営業を始めていたジョニーで、ソロ活動10年の節目としてこのアルバムは録音された。
    ソロ活動初期に持ち歩いたCD-Rですでに販売終了となっている1st「おいらとギターが歌うとき」より1曲、2nd「ON THE ROAD AGAIN」より4曲、そして震災を歌った新曲2曲を含む全11曲。10年目にして初のライブレコーディングアルバム。
    (以上が従前のCDへの紹介文です)

    「あの曲が収録されたCDは無いんですか?」
    初期の名曲をライブで歌い、それを聴いたお客さんにこんなことを言われる度に、ちょっと悔しい思いをしていたはずです。既に販売終了となってしまったCDに収録された数々の人気作品。再録するならライブ盤かな、、、そう考えたのではないかと想像します。お行儀の良いお客様ばかりで、CDになると知ったらライブ中の私語はほとんどナシ、拍手も演奏後、一呼吸置いてから起こるほどの控えめさ。「全然、ライブっぽくないライブ盤になった」と笑っていたのを思い出します。ジャケットは菅野有恒さんの撮影した写真。2004年10月発表の『ON THE ROAD AGAIN』(販売終了)のジャケットに使用したものを、やなぎさん本人がアレンジしたものです。
    震災後、やなぎさんは「毎年1曲ずつ」と言いながらその時、その時の被災地で感じたことを歌にしていきました。「ガンバロウ」は震災後間もない頃の、陸前高田で見聞きしたことが元になっている作品です。「何か役に立つ」ことの難しさ、何もできないことへのもどかしさ。現場に居た人にしか言えない、矛盾の糾弾がグサリと胸に刺さる歌です。
    ジョニーの再興プロジェクトを先頭に立って進めていたやなぎさん。仮設店舗のジョニーで歌うラストの2曲には、たくさんの世の中の無責任に対する怒りと、失われた多くのものたちへの祈りが込められているように思います。

    Written by T.Tsujii 2022.7.1



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